先日、スプラトゥーンでSからS+に昇格した。人生3度目の昇格である。
これでようやく X マッチにも挑戦できる。
ちょっと前までは「今世は無理だ、Sプラスは無理だ」と思っており、来世に期待したいとうっすら思っていたのだが、まさか3度目の昇格ができるとは思わなかった。
とはいえ、シーズンリセットがあるので毎回この昇格戦(Sからポイントを貯めて昇格戦に挑むプロセス)をするのも面倒くさい。いわゆる「義務バンカラ」というやつである。
スプラトゥーンのガチマッチでは、よく「ルール関与が大事」と言われる。
エリアを塗る、ヤグラに乗る、ホコを持つ、アサリを運ぶ。キルをいくら取っても、カウントが進まなければ勝てない。だからオブジェクトに絡め、という話である。
その通りだと思う。ただ、自分の場合はこれが裏目に出ていた。
低いレート帯の二極化
特に、前期のXマッチの低いレート帯で戦っていると、味方の動きが大きく二つに分かれる。
ひとつは、オブジェクトにまったく関与しない人。ヤグラに乗らず、エリアを塗らず、思い思いの場所でキルを取りに行く。
もうひとつは、オブジェクトしか見ていない人。ヤグラがあれば乗り、エリアがあれば飛び込む。周りに何がいるかは気にしない。
自分は後者だった。
小学生のサッカー
この状態は、よく小学生のサッカーに例えられる。
ボールのあるところに全員が集まって、団子になって蹴り合う。ポジションも何もない。ボールしか見ていないからだ。
スプラトゥーンでも同じことが起きる。オブジェクトのあるところに突っ込み、そこで撃ち合い、溶ける。
群がる時期も大事だった
自分はサッカーの経験はほとんどないが、小中学生の頃にバスケをやっていた。
まさにこの状態だった。小学生の頃のバスケは、ボールにみんなで群がり、取ったらゴールに向かって一直線。そしてそれがすごく楽しかった。
ところが中学に上がり、バスケ部に入ったところで、まったくついていけないことに気づいた。
小学生のうちから近所のバスケ教室やクラブで習っていた人たちは、すでにポジションを意識していた。部活でもポジションの概念は教わるが、それを守れる人は、ボールに群がっていた人と圧倒的な差がつく。
前にも書いたが、自分は絶望的に運動音痴。バスケは楽しむもので、運動が得意な人たちが大会を目指す部活は向いていないと思ったのもこの頃である。 そして自分は運動から距離を置いた。社会人になってもスポーツを楽しむなど、もってのほかである。スプラトゥーンだって向いていないと思っている。
ただ、ボールに群がっていた時期が無駄だったとは思わない。あれはあれで楽しかったし、ボールを追いかける楽しさを知らなければ、そもそもバスケを好きにはならなかった。
そして、それだけだとポジションを守っている人たちには勝てないと実感するのも、すごく良い経験である。日本のサッカー少年少女のみならず、ブラジルやドイツといった他のサッカー大国の子供達も同じであろう。
スプラトゥーンも同じだと思う。床を縫ったり、オブジェクトに飛び込んで撃ち合うのは、単純に楽しい。それを知っているから続けられる。
問題は、その段階のまま上の帯に行くことである。
そこに山があるから
登山家のマロリーは、なぜエベレストに登るのかと聞かれて「そこに山があるから」と答えたという。
自分のプレイも、ほとんどこれだった。
そこにエリアがあるから塗る。そこにヤグラがあるから乗る。そこにホコがあるから持つ。理由はそれだけで、周りの状況は見ていない。
結果として、敵インクの真ん中に飛び込んで死ぬことが多かった。
そういえば、この名前を見るとマロニーが食べたくなる。
そろそろ肌寒くなってきて、鍋が美味しい季節だ。
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敵インクの中で起きること
敵インクの上に立つと、こちらの能力はほぼすべて落ちる。
- イカ状態になれず、移動が遅くなる
- インクが回復しない
- 潜伏できず、常に見えている
- 立っているだけでダメージを受ける
詰められても逃げられないし、撃ち合いが長引けばインクが切れる。そこで戦えば負けるのは当然である。
しかもオブジェクトの周りというのは、敵も必ず見ている場所だ。カウントに関わるのだから当たり前である。
つまり「オブジェクトしか見えていない」状態は、一番索敵が必要な場面で、索敵を切っているということになる。
索敵とは何か
では索敵とは何か。
自分なりの答えは「相手の情報を取ってから動く」である。
全部を把握する必要はない。動く前に、不確定な要素がひとつでも減っていればいい。情報の取り方はいくつかある。
- 直接見る。視界に敵が入っている状態
- 塗りの変化を見る。敵インクが広がっている方向には誰かがいる
- イカランプを見る。敵が何人前にいて、何人いないか
- 音を聞く。発射音やチャージ音で、見えない場所の情報が取れる
- 撃って確かめる。怪しい場所に弾やボムを撃つと、いれば反応する
オブジェクトに向かう前に、このうちひとつでも挟む。それから動く。
加えて、向かう前に足元を塗っておく。いわゆるクリアリングだ。自分のインクの上なら、逃げ道も回復も確保できる。一手遅れるように見えて、結果的にはそのほうが速い。
そんなたくさんできないよ、という人も多いと思う。私だってできていない。
なので、一つか二つだけ意識してやってみるのがいいと思う。
登るべきは高台だった
索敵について、自分が一番意識しているのは高台を取ることである。
高いところに立てば視界が開け、全体の状況が見渡せる。敵がどこにいて、どこから来そうかが分かる。索敵の手段を一つずつ挟むまでもなく、立っているだけで情報が入ってくる。
加えて、高いところから低いところへ撃つのは、その逆より対面でも有利に働く。撃ち下ろす側は相手の全身が見えるが、撃ち上げる側は段差の縁に隠れた相手を狙うことになる。また、射程やダメージにも影響する。
だからこその強ポジなのである。
「強ポジを意識しろ」とは簡単に言われるが、そこにはそれなりの必然がある。見えるから索敵ができ、索敵ができるから先手を取れ、先手を取れるから撃ち合いに勝てる。全部がつながっている。これは実際にやってみて、ようやく実感できた。
スポーツでいうポジションとは、たぶんこういうことだったのだと思う。ボールのあるところではなく、全体が見える場所に立つ。
そこに山があるから登るのなら、登るべきはオブジェクトではなく高台だった。
分かっていてもやってしまう
ここまで書いておいてなんだが、これは知識としては前から知っていた。
それでも突っ込んでしまうのは、決まって負けが込んでいるときか、疲れているときである。頭が回らなくなると、目の前の分かりやすい目標に吸い寄せられる。考えなくて済むからだ。
逆に言えば、オブジェクトに突っ込んで死ぬことが増えてきたら、それはその日の限界のサインなのかもしれない。
おわりに
ルール関与は大事である。それは変わらない。
オブジェクトに群がる時期も、たぶん必要だった。あの楽しさがなければ、ここまで続けていない。
ただ、関与することと、何も見ずに飛び込むことは違う。オブジェクトに向かうときこそ、一度立ち止まって情報を取る。バスケでいえば、ボールではなく自分のポジションを見ることである。
中学のバスケ部では、それを覚える前についていけなくなった。ゲームなら、もう一度やり直せる。

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